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【代表インタビュー】「関わる全てを織りなす」。彼が目指す『色とりどりの社会』。その背景には溢れんばかりの思いやりがあった。

【代表インタビュー】「関わる全てを織りなす」。彼が目指す『色とりどりの社会』。その背景には溢れんばかりの思いやりがあった。

『価値あるカタチに織りなす』をミッションに掲げるウィーバー株式会社。今回は代表取締役の錦織にインタビューしました。人材業界でキャリアを始め、インターネット広告業界で事業拡大し、現在は『人・組織・事業の成長パートナー』でありたいと語る、彼が観ている“景色”とは?

“今まで”と”これから”を紐解いていきます。

ウィーバー株式会社 代表取締役 錦織 義仁

新卒で人材サービスのインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社し、人材紹介の法人営業、転職サイトの広告制作を経験。知人が立ち上げた会社に転職後、ほぼゼロからのネット広告事業を年商20億円に拡大、執行役員に就任。2017年、採用支援とメディア運営支援を手がける当社を設立。代表取締役に就任。

ー 本日はよろしくお願いします!今回は「錦織さんの過去がどのように現在に繋がり、現在が未来にどう繋がっていくのか」を紐解いていこうと思います。まずはバックグラウンドから教えてください。グイ―ッと遡って、学生時代から。

すごく遡りますね(笑)わかりました。

高3まで部活のサッカー中心だったので、大学時代は羽を伸ばしたくて(笑)学部を問わず面白そうな人達と集まってワイワイやってました。大学の外でも、インカレのサークルや新宿でのアルバイトを通して、色んな人と交流していました。

たくさん遊びもしましたが、起業家志向の学生が集まる環境でインターンしたこともありました。20年も昔は「インターンって何?」って人も多かった中で、夏休みをまるまる使って平日はほぼフル出勤みたいな仕事に挑戦していましたよ。

ー 当時の友人って、その後はどんな感じですか?
新卒で大手に進む友人が多かったですね。カード会社、鉄道会社、商社、食品、商船とか。

今は大手でいい椅子に座っている人もいれば、ベンチャーに転職してから会社をつくって経営していたり、海外でのビジネスで稼いでいたり。

今でも交流している人も多いです。コロナ禍でもLINEグループで繋がってるし、アジアとかアメリカとかにいる友人も一緒にオンラインで飲み会をしたり。家族ぐるみの友人もいますよ。
ー なるほど。縁を大事にしているんですね。錦織さんのお人柄が伝わってきました。錦織さんは卒業後はどのような道に進まれたのですか?
新卒でインテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)という人材サービス企業に入社しました。人材紹介事業部の配属で、企業の中途採用を支援するリクルーティングアドバイザーと呼ばれる職種に就きました。企業の採用ニーズと魅力を理解し、転職希望者との架け橋になる役割です。

自分が主役じゃなくていい。相手の発展を支援したい

ー そもそもインテリジェンスを選ばれた理由はなんだったのでしょう?

就活で自己分析ってやりますよね。それで自分らしい価値を発揮できたかなと思ったのは、人と人を繋いだり、自分が介在したことで関わっていた人たちの関係が良くなったりしたときでした。

その流れで、人と組織を繋げることで、世の中が良くなったらいいなって思って、人材紹介会社を選んだんです。理想は持続可能な社会の実現、環境問題を解決する組織への貢献だったのですが、当時そんなニーズはありませんでしたね(笑)

僕は自分が主役じゃなくていいと思っていて。可能性を伸ばしたり、社会貢献度の高い組織の発展を更に加速できるようになれたらなって思っています。昔も今も変わらないですね。

ー 他者(他社)の幸せ(仕合わせ)を自分の幸せに還元できるのはとても素晴らしいですね。新卒時代はどんな感じでしたか?

新卒時代は、実はぜんぜん活躍できなくて。先輩にも迷惑をかけて、大変でしたね(笑)

仕事に追われて、“メールをいくらさばいてもなくならない、仕事が終わらない”って夢をみたのをよく覚えています(笑)。当時はガラケーで、出社が当たり前で、メールでのコミュニケーションが多くて、1日1000件くらいさばいていました。

今ではリモートワークで、Web会議、ビジネスチャット、オンラインで仕事をしていますから、環境はぜんぜん違いますよね。ただ、人材紹介を通して、大切な仕事のスタンスを身に付けられたかなと思っています。

ー それはどういうところでしょうか?

人材紹介って、ビジネスモデルが成功報酬で、無形のサービスなんです。企業のお客様を理解して、お客様が求める人材にお客様の魅力を伝えて、お客様が採用決定できたら初めて収益になります。

会社としての魅力、仕事内容の魅力、転職者にとってのメリットまで考えることが当たり前なんですよね。そこを把握して初めて仕事が始まるというか。逆に言うと、お客様を理解できていなければ、いくら動いても収益にならないんです。

だからこそ、まずは相手を理解するという姿勢が身に付いたと思います。これっていくらデジタル化しても変わらない大事なことだと思うんですよね。コンサルもその応用です。相手を理解して課題を提案することが仕事に繋がっていきます。

「にしきはダメだ」と口を揃えて言われた

ー その考え方が今の仕事に繋がっているんですね。ビジネススキルの観点とは別に、精神的な部分で今でも忘れられない話などはありますか?

新卒時代、営業目標の未達が続いていたんです。メンターの先輩方から「にしきはダメだ」と口を揃えて言われるような状況で。今振り返ると、当時は仕事へのスタンスがだめだめだったんですよね。

でも、人材紹介時代の最後のチームでは、諦めないで面倒を見続けてくれた先輩と、マネージャーがいたんです。「大丈夫だよ、頑張れよ」って感じで、ずっと支えてくれて。今でも目に浮かびますよ。それで初めて達成できた時は、すごく嬉しかったことを覚えてます。

ー その人が諦めずに一緒にいてくれたからこそ、達成することができたんですね。

そうですね。だから僕は、例え今「できないやつ」というレッテルを貼られている人でも、温かく見守りたいと思うんです。当時の先輩のように。

ー ずっと人材紹介事業部にいたのですか?

3年目からdodaという求人媒体の広告を制作する部門に異動しました。こだわりをもって求人広告をつくっているベテランの方が多く、クリエイティブのイロハを学ばせていただきました。

営業と制作って文化が正反対くらいに違うんです。何でも売れるっていう営業もいるし、いいものをつくれば営業はいらないっていう制作もいるし(笑) 

両方を経験できて本当に良かったですね。今の採用支援でもクリエイティブの改善は重要なので、大変貴重だったと思います。

ほぼゼロから年商20億規模へ事業拡大を経験

ー インテリジェンスの後にインターネット広告会社に転職されたと伺いました。きっかけはなんだったのでしょう?

きっかけは、リーマンショックの影響などもあり、インテリジェンスの持ち株会社に出向となったことですかね。昔からある大きな会社でした。

僕はもともとベンチャー志向が強くて、自分の力でビジネスをしたい、エグゼクティブを目指したいって気持ちが強くて。とはいえ、インテリジェンスは規模が大きくて経営陣が遠すぎましたし、もっと大きな会社に出向となり、「僕がいる場所じゃないな」と思ってしまいました。

そんな時、学生時代からの友人が会社を作ったばかりで。サーフィンの帰りに車の中で「ITとか広告とかうちで経験してみたら」と誘ってくれて。ジョインしました。

― そのきっかけも人の繋がりが生んだものだったんですね。

そうですね。そして、エンジニアの次の2人目の社員として、何でも手伝っていました。

と言いますか、最初は雑用的なことしかできることがありませんでした(笑)人材系とはまるで違う世界に飛び込んで、何もないところから模索しているような状況で。

そんな中でも面白いなと感じたのは、数千人という会社でひとつの役割をこなすのと、数人の会社で何でもやるのとでは、脳みその使い方が全然違うってことですね。例え小さな仕事でも、何でも自分次第なので、それまで使っていなかったような思考回路をどんどん活かしてる感覚がありました。

ー 当時はどんな仕事をしていたのでしょう?

入社して半年くらい経ってから、インターネット広告の代理店出身だった社長が好条件で広告商材を取り扱えたことがきっかけで、メディアをコツコツと探してアプローチしていくようになりました。

そして大手がやらなそうなニッチな領域で、どんどん事業を伸ばせて。人もどんどん増やせて。最終的には30人くらいの組織の現場トップ、事業の責任者を経験できました。

営業も運用も、システム化も、経理や人事などバックオフィスに至るまで、事業の拡大と共にすべてを経験した上で、統括していたんです。

ー 成長と変化、どちらも速い業界で30名をマネジメントしていたのは大きな経験ですね。

はい。まぁ、マネジメントしていたというか、突っ走っていた感じですけどね(笑)

ほぼゼロから始めた仕事が年商20億を越える事業になり、現場トップになり、限界を超えてやり尽くした感じでした。

そして僕を誘ってくれた社長のもとには莫大な利益がある状態になり、これ以上ついていくことも難しいと思うようにもなっていたので、退職しました。

ー その後、同じことをやって稼ごうとは思わなかったのですか?

後でいろんな人に、そんなに利益を出してる会社はないから、辞めたのはもったいないと言われましたね。一緒に再現しようと誘われもしました。僕はすべて分かっていて、パクればすぐ億万長者になれますからね(笑)

ただ、僕は義理もあったし、同じことをやるつもりは全くなくて。前職のメンバーも誰も誘わずに、次に進みました。

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お客様の課題に合わせてのサービスのカスタマイズは当たり前

ー ここからはウィーバー株式会社の立ち上げに関わる話を聞きたいなと思っております。最初はどのような出だしだったのでしょう?

前職の採用では求人広告や人材紹介を利用していましたが、ダイレクトリクルーティングや採用広報など新しい手法には手がつけられていませんでした。忙しくて、自社で運用するイメージは持てませんでしたね。

そして様々な広告を扱う事業を通しては、運用が肝だと思っていました。だから、広告運用と採用支援の運用は似たようなものに見えていて。様々なツールを活用して運用改善していく“採用支援”というポジションにニーズがありそうだと思っていました。

ー 最初のお客様を獲得するのは大変だったのでは?

昔から仲が良い友人が会社の役員をやっていて。「起業するなら仕事発注してあげるよ!」みたいな感じでチャンスをくれて。

内定をいただいた魅力的なIT企業もあり、迷いもありましたが、37歳という年齢だったので起業するなら今しかないと思って決意しました。

そしてほかの役員や人事の方と会い、中途採用やコーポレートサイトのリニューアルを任せていただけることになりました。さらに、その子会社もご支援できることになりました。

ー 独立してから順調だったんですね!

お客様がいる状態でスタートはできたのですが、その後が大変でしたね。

採用支援ってすごくハードで。個人事業主として一人で始めたので、候補者にスカウトを送って、面接の代行をして、クリエイティブも作って、ってやっていると、手が回らなくなりました(笑)

そして限界を感じて、「採用支援はチームでやるべきだ」って強く思ったんです。そんな経緯もあって会社(当社)をつくり、協力してくれるメンバーを少しずつ増やすことができて、今に至っています。

ー 今は採用支援だけを提供されているのでしょうか?

主に3つの事業を行っています。

1つ目は『採用コンサルティング・運用支援』です。

一般的にはRPO(リクルーティング・プロセス・アウトソーシング)と呼ばれるのですが、弊社は単純に代行ではなくて、お客様と並走してリードできる『パートナー』でありたいと思っています。

企業のフェーズによって、人事と採用の課題って様々です。ベンチャー企業の場合だと採用の専任者を雇用するフェーズでなかったり、中小企業だと人事統括の役割をしている担当者がなかなか新しい採用手法に着手できていなかったり。

ー ひとまとめに「人事・採用課題」と言っても、企業によってニーズは異なるんですね。
まったく違うと言ってもいいかも知れませんね。だからお客様に合わせてサービスをカスタマイズするのは当たり前なんです。課題に合わせて、オーダーメイドで柔軟に対応させていただいています。
ー ウィズコロナ時代では採用手法もガラッと変わりました。こういう世の中の情勢に合わせた支援ができるのもウィーバー社の特徴なんですね!

そうですね。採用力強化のためには、ダイレクトリクルーティングによる“攻めの採用みたいなところはもちろん、HPのリニューアルや、記事コンテンツの強化、InstagramなどSNSアカウントの構築から運用などまで行っています。クリエイティブまで支援できるのは強みだと思っています。

事業のコラボがオリジナルのサービスを生む

2つ目の事業は『デジタルマーケティング支援』です。ここは採用支援でがっつり入っているお客様から、「採用でやっていることがマーケティングでも似ているから手伝ってほしい」とご要望をいただき、始めることができた領域となります。

具体的には、コーポレートサイト運用やSNS広告・アカウント運用、メールマーケティング、セミナー運営、そして動画・画像・LPなどクリエイティブ制作などを担い、企業のマーケティング目標を達成するための支援を行っています。

ー 採用は戦略の要素が強かったですが、こちらはより戦術に近いものでしょうか?

そうですね。こちらは正直、戦略立案できるほどの知見はまだありませんが、責任者と並走して、「かゆいところに手が届く」ようなポジションで何でもやるってことは、似ています。

そして、1つの企業の採用とマーケの両方を支援する事例は、特長的なのではないかと思います。

例えば最近では「Instagramの中途採用アカウントは、経験者向けのコンテンツがマーケと重なる。だからInstagram上の公式HPのようにつくりかえて、マーケと連動して発信を強化していきましょう。マーケの責任者に提案しましょう」なんて意見を社員が出してくれました。

そして提案はもちろん通り、今進めています。そのまま自分たちのチームでカタチにできる立場です。これからもっと面白くなっていきそうです。

メディアとクライアントの両方を支援する

3つ目の事業は『メディア運営コンサルティング・運用支援』です。ここは前職での経験が大きいですね。前職は代理店の立場でしたが、コンサルの立場で始めた事業です。

メディア事業を行う会社への出資という方法でお力添えさせていただく場合もございます。

例えば女性向けファッションメディア『itSnap』を運営されているSTYLICTION株式会社さんに出資させていただいたり。

ー メディア事業と採用支援事業のコラボはあるのでしょうか?

はい、設立5年目にしてようやく見えてきたところです。

例えば先ほどのSTYLICTIONさんはモデルキャスティングやSNSマーケティングが伸びており、所属するモデルさんには就職や転職を希望されている方も多いようです。一方で弊社は人材紹介の免許がありますので、コラボしましょうと社長さんと話しているところです。

そのほか、最近ではとある女性向けの転職情報メディアの広告運用をまるっとお任せいただいています。こちらのメディアでは、弊社が採用支援している顧客の広告を優先配信する予定です。つまり、メディアからクライアントまで、すべて弊社が支援する形になります。

ここまでくると、たぶんオンリーワンの領域になってくるのではないでしょうか。

ー 錦織さんの新卒からの経験、そしてウィーバーが積み重ねてきた経験が今まさにひとつのサービスを織りなそうとしているんですね。

小さな組織の少ないリソースで、異なる領域の事業を継続するのは、本当に大変でした。今このように多面的な支援を行えるようになったり、事業を重ねられるようになってきたことに純粋にワクワクしていますし、ウィーバーならではのサービスをつくっていきたいと思っています。

1000年続く社会を支える会社をつくりたい

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ー 今後ですが、ウィーバーはどんな企業を目指しますか?

まずは50〜100名規模の組織を作っていきたいと思っています。この先5年くらいで。でも「資金調達して上場しよう!」とか「売り抜けよう!」って気持ちは正直なくて。

『色とりどりの社会』というビジョンを掲げています。これは「活躍している人か活躍していない人か」という線引きをなくしたいという気持ちが込められていて。勝者か敗者か、のような社会って厳しくなると思うし、永く続かないんじゃないかと思うんですよね。

きっと人間それぞれの個性だったりとか、組織それぞれの毛色とかがあると思うんです。揃えなくて良いし、みんなそれぞれ素晴らしい色を持っている。その要素をきちんと生かせる社会になっていれば、人も社会も幸せになれると思うんです。

そういう社会実現のための貢献をしていきたいし、自分の組織もそうでありたい。だから最短でお金を儲けて終わりではなくて、1000年続くような社会を支えられるような1000年続く会社をつくりたい、そんな理想を追求していきたいと思っています。

ー 現代の社会に合わせるのではなく、本来ある人それぞれの個性に合わせるという精神がとても素敵です。この記事はこれから一緒に働く可能性のある候補者も見ているかと思うのですが、錦織さんとしてはどんな人に来てもらいたいですか?

会社や組織を作っていくことに面白さを感じられる人は、よりマッチすると思います。

世の中、“既にうまくいってる会社”に入りたい人が多いと思います。僕らの場合は、“うまくいく会社を一緒につくる”のが面白そうって思える人と一緒にやりたいです。

あとは、成長意欲さえあれば、結果は後から自然と付いてくるのではないでしょうか。

ー 会社が掲げているミッション(使命)やバリュー(価値観)にも繋がりますね。

はい。「価値あるカタチに織りなす」というのは、お客様のこともそうだし、自分たちの会社もつくっていくという意思も込めています。

そして弊社が掲げてるバリュー(価値観)の一つに、「心躍らせ 為して成す」があります。これは簡単にいうと、お客様の理想を実現する「パートナー」であることにワクワクしよう、成功するまでやり続けようという意味です。

お客様のことを考えたら提案がたくさん出てくるし、それを実現するためには自分たちも努力や成長が必要になる。そして努力して成長できて、結果を出してお客様に喜んでもらえたら、最高だと思うんですよね。

そういう気持ちを共有できる方と一緒に働けたらなって思います。

ー 錦織さん、本日はどうもありがとうございました!
ありがとうございました!

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