先日、ビズリーチ主催のオンラインセミナーに参加しました。採用激化と言われている今もっともニーズの高いITエンジニア業界。優秀なエンジニアを獲得するために必要な情報収集の場になりましたので紹介します。
ITエンジニアを募集している採用担当の方は参考にしていただければ嬉しいです。
ITエンジニアの採用市場
突出して高いITエンジニアの求人倍率
日本は人口減少・高齢化の時代が進み、2030年には2000万人もの生産労働人口が、減少すると予測されています。2000万人とは、東京都と埼玉県の人口と同じ規模感です。
企業が存続していくには、より優秀層の人材獲得は命題です。
転職サイトDODAの転職求人倍率レポート(2020年5月)によると、IT業界の求人倍率は7.85倍、他業界と比べて5倍も高くなっています。
IT系技術者の転職倍率は10.71倍。
採用競合が多く、非常にエンジニアを採用しづらい状況が分かります。
ダイレクトリクルーティングで優秀な人材にアプローチ
目まぐるしく変化し、採用難の時代になっている採用市場。これまでは空いたポストに対し求人媒体に求人を出して、応募者をふるいにかけるといった採用手法が主流でした。しかし、広告を出して待っているだけでは、優秀な人材の確保はできません。
そこで、企業が待っているだけではなく、積極的にアプローチをして優秀な人材を採用する手法=ダイレクトリクルーティングが近年取り入れられるようになりました。
優秀な人材を探す手法として、以下が挙げられます。
- 交流会
- タレントプール
- 外部データベース
- 社員紹介
- 人材紹介転職サイト
- 自社HP
- SNS
攻めの採用手法(ダイレクトリクルーティング)を取り入れ、欲しい人材に直接アプローチをすることで、優秀な人材を獲得する企業が増えてきています。
ダイレクトリクルーティングについてまとめた記事はこちら↓
では、優秀なエンジニアを獲得するためにはどうしたらいいのでしょうか。
エンジニアが企業に求める3つのポイント
まずはエンジニアについて理解をすることが大切です。
エンジニアが重要視している点と、的確なアプロ―チをするためのポイントを3つ紹介します。
1.エンジニアがきちんと評価される組織か?
日本のIT人材は、評価に対する満足度が低いのが現状です。
下記のデータをみると、諸外国と比べ、現状の評価に満足していると応えたのは、50%以下となっています。半数以上のエンジニアは不満を持っているということになります。
要因としては、旧来の評価制度に無理やり当てはめていたり、人事、経営陣がエンジニアの給与や仕事を正しく理解していないまま、人事を決めていることが多かったりするからです。
エンジニアを正しく評価するポイント
経営陣のバックグラウンドに、エンジニア出身者がいる場合、評価制度や、報酬体系に影響を与えることができます。
しかし、セールス出身だけの経営陣だとエンジニアの理解が難しいため、正しい評価ができないことが多いです。
もしいない場合は、頑張り次第できちんと評価される仕組みが整っているか確認をし、外部の知見を取り入れ、明瞭な評価制度作りを徹底していくことが大切です。
2.スキルアップができる環境か?
昨今のIT技術は日々進化し、エンジニアに求められるスキルも変化しています。エンジニアへのスキルアップ支援を導入する企業も増えてきました。
そのため、新しい技術や言語を学習しやすい環境か、また、いかに新しい技術に触れられるかという点を重視しているエンジニアが多いです。
しかし、スキルアップ支援の仕組みがあっても、エンジニアが求めている水準ではない場合、会社が変化に対応し、新しい技術を柔軟に開発に取り入れていけるような、環境や支援制度を整えていくことが大切です。
スキルアップできる環境で重要なポイント
- 優秀なエンジニアの存在がある
「この人と働けば成長できる」と思えるようなエンジニアがいる点は大きな魅力になります。
- スキルアップへの投資・風土がある
エンジニアへの投資があり、学ぶ意欲の高い社員が多いと、向上心の高いエンジニアには響くポイントになります。
3.開発するものと言語
「ITエンジニアに読まれない求人の共通点」という面白いデータを紹介します。
データを見ると、何を開発するか、どの言語で開発するかにフォーカスしているエンジニアが断トツで多いことが分かります。
開発するものと言語についての重要なポイント
優秀なエンジニアこそ、常にスキルアップができる環境を望んでいます。
今まで培ってきた言語スキルと、今後学びたい言語が明確のため、求人票などで募集をする際は、この職場で活躍できるか、自分が求めている成長環境があるのか分かるようにしっかりと明記しましょう。
※エンジニアの業務内容には幅があり、「自身の希望する種類の開発案件」を担当できる環境を求めています。エンジニアが何を求めているのか、求人とマッチするのか見極めることも大切です。
他社の例からみるエンジニアの採用に成功したポイント
ここでは採用に成功した企業の例に沿ってポイントを紹介していきます。
例1:口説きの面談
一つ目はシステム受託開発の企業。エンジニアを採用していましたが、なかなか母集団が集まらないことが問題でした。
対応策としてダイレクトリクルーティングで接点を持ったあとに、すぐに面接ではなくカジュアル面談を設定しました。
カジュアル面談では、お互いの情報交換を通し、会社の魅力付けを徹底しました。また、転職潜在層にアタックする際はフランクさを意識して面談を行った結果、母集団を集めることができ、採用目標人数を達成することができました。
採用成功のポイント
一次接点はカジュアル面談とし、自社の魅力である「働きやすさ」を全面に訴求したことで、面接に進む人数が増加しました。
応募者に直接アプローチできるカジュアル面談は、応募者との距離がぐっと近づくいい機会です。
面談後は丁寧な対応とスピードを意識して選考に進めたことで、採用成功に繋がりました。
例2:現場との連携
二つ目は開発マネジメント層の企業。現場と採用部署と連携ができずエンジニア採用が難航していました。
対応策として、採用部署だけでなく、現場の部署のチームリーダーや役職担当者が欲しい人材を探して、実際にオファー送信をしました。
結果、幅広いターゲットへ直接アプローチをすることができました。
採用成功のポイント
現場社員と採用担当が、求める人物像のすり合わせをすることで、選考のスピードが向上しました。人事、採用担当だけではなく、企業全体の協力が必要です。
例3:経営陣主導
最後はCTOの採用に成功した企業。CTOレベルの人材はハイレベルかつ接点がなかったため、採用が難航していました。
対応策としてとった行動は、社長含め、経営陣自ら率先してアプロ―チを徹底しました。
また、二次面接以降も、社長自ら応募者に合うと思った役員を指名し、面談のスタンスで口説くように心がけたことにより、CTOの採用に成功しました。
採用成功のポイント
社長自ら職歴をみてスカウトやカジュアル面談をしたことで、経営理念や事業内容についてより具体的に情報交換をすることができ、ハイレベル層の人材獲得に繋がりました。
まとめ
ITエンジニアの求人倍率が高騰し、非常に採用しづらい昨今。優秀なエンジニアを獲得するためには、まずはエンジニアを理解することが大切がよく理解できますね。
エンジニアが働く上で、重要視している点をしっかりと押さえてアプローチをすることで、優秀なエンジニアの採用に繋がります。とても良い勉強の機会をありがとうございました。
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