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中途採用で有効な母集団を形成するために転職者の潜在ニーズを理解する

中途採用で有効な母集団を形成するために転職者の潜在ニーズを理解する

先日dodaオンラインセミナーに参加し、中途採用における自社にあった有効な母集団形成を成功させるポイントについて勉強してきました。

有効な母集団形成をするためには、まずはどんな転職者がいるのか、知りたい情報は何かなど、ターゲットについて調査・理解することが大切です。
そこで今回は、転職マーケットと、中途採用における転職者のニーズについてまとめてみました。
母集団形成をする前にぜひチェックしてみてください。

変化する転職マーケット

多様化する転職理由

団塊世代が退職し、どの職種も人手不足が続いています。どの分野も空前の売り手市場となっており、今後も続くと言われています。

転職マーケットを見てみると、候補者の転職活動の理由は年々変化しています。

(doda転職理由ランキングより)

転職活動のきっかけは人によって異なります。上記のグラフからは、キャリアチェンジを意味する「他にやりたい仕事がある」(青線)が年々増加しているのが分かります。
つまり求職者の志向や希望が多様化しているということです。

最近ではコロナウイルスの影響もあり、転職に対する考えが変わったと答える人も増えました。

(ビズリーチ「新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、働き方やキャリア観・転職活動への影響に関するアンケート」より)

転職活動に対し、前向きと応えた理由として、

  • このような情勢下で採用活動を継続している企業こそ、将来性があると見込めるから。
  • 在宅勤務で以前より時間ができ、転職活動がしやすくなったから。
  • 万が一のリストラに備えて情報収集しておく必要性を感じたため。

という意見がありました。

また、転職活動を様子見すると答えた理由としては、

  • 今回の非常時に対応するなかで今の仕事のやりがいを再確認した。
  • 今後転職市場は縮小していく可能性があると考えたため。
  • ポジションクローズの通知を受けたから。

などという回答が多かったようです。

このように社会情勢が変化する時は、長期的な視点でキャリアをふり返るタイミングにもなります。
不安定な状況が続いているからこそ、どのような場所でも活躍できる市場価値の高い人材になるために、自身の強みを可視化してスキルアップを目指したい、と転職活動を考え直す応募者が増加しています。

転職理由が違うということは、企業に求めていること、知りたい情報が人それぞれ違うということです。
そのため、企業側は候補者が知りたい情報を理解して発信し、会社の魅力付けをどのようにしていくかを念頭に置いて母集団形成をしていかなければなりません。

では、転職マーケットにはどんな候補者が転職活動をしているのか、候補者(ターゲット)の属性について説明していきます。

狙うべきターゲットは?

それぞれの企業により、職種、ポジション、経験などによってターゲット人材は変わってくると思います。候補者の属性をしっかりと理解することで的確なアプローチをすることができます。
候補者を年齢や経験・能力に分けると4つの種類に分けられます。

ミドル・シニア層(40、50歳代)

即戦力(業界・職務経験あり)

 経験・知識、能力・スキル・資格、専門性がある。報酬・条件が合えば採用すべき人材。

熟考(業界・職務経験なし)

 ポジションにもよるが採用には慎重になるべき人材。

ローキャリア層(20、30歳代)

希少(業界・職務経験あり)

経験・知識、能力・スキル・資格、専門性がある人材。市場価値がもっとも高く転職市場にはほとんどいません。なぜなら今の現状(会社)に満足しているからです。このポジションを追いかけると時間とコストがかかります。

ポテンシャル(業界・職務経験なし)

候補者の母集団で最も多く活性化しているターゲットゾーンです。年齢的に若く経験や能力・専門性は持っていませんが、新卒よりも一人前になるのが早いと言われています。つまり、早期即戦化が期待できる人材であるということです。今は、「採用しておしまい」ではなく、採用した社員が活躍できるように、また辞めないようにマネジメントしていくことが大切になってきます。

この4つのターゲット人材の中では、ポテンシャル層が一番転職活動が活性化していて、比較的採用しやすい人材であると言えます。しかし、未経験・ローキャリアという点をカバーするために、マネジメントをしっかりと行い早期育成をしていくことが大事になってきます。

ターゲットが抱える3つの不安要素

母集団形成で的確なアプローチをするために、ターゲット人材が転職活動時に何に対して不安を抱いているのか、どんな情報が知りたいのかなど、理解することが大事です。

例えば、未経験・ローキャリアのポテンシャル層の多くは、「なにがやりたいのか、なにに向いているのかよく分からない・・」「とにかく今の会社を辞めたい・・」などという悩みを持っています。

大まかにヒト・モノ・カネの3つの情報を詳しく伝えていくといいです。具体的に説明していきます。

1,ヒト(人間関係、カルチャー)

社風、職場の雰囲気、上司との関係性、コミュニケーション、会社のカルチャーのことを指しています。

候補者が転職をする理由として人間関係がミスマッチの誘発になったケースは多いです。そのため、ヒト(人間関係)に関する情報は丁寧に伝えたいポイントです。

例えば、「上司はどういう人なのか?」「どんなコミュニケーションを部下と取っているのか?」「どんな仕事の任せ方なのか?」などと、リアリティのある上司や職場内の社員同士のコミュニケーションを知りたがっています。
また、同僚に関しても、年齢やタイプなど性格の側面も伝えてあげるといいでしょう。

ちなみに以前、私が転職活動をする際に最も重要視していたのはヒトの部分でした。一緒に働く上で、どんな人がいるのか、チーム制なのか、どんな雰囲気なのかなどを確認していました。また、話を聞くだけでなく実際にオフィスを見学したり、働いている方とお話をしたりしてリアルな情報を得ようとしました。
一緒に働く人や雰囲気が良ければ、自身のモチベーションにも繋がり、より仕事が楽しいと思えるからです。候補者の立場を経験したことがあるからこそ、ここは積極的に伝えたいポイントだと実感します。

2,モノ(仕事内容、業務プロセス)

仕事内容や業務内における仕事のプロセスのことを指しています。

シニア・ミドル層は、今まで培ってきた経験や知見を活かして、さらに自己成長やキャリアアップができる環境を求めています。また、年齢があがるにつれて社会貢献の視点が深まってくる傾向が多いです。

職種・業界が未経験なポテンシャル層は、キャリアチェンジへの期待がある反面大きな不安を抱いています。仕事を通して、どのようなサービスに携わるのか、どのようなプロセスで仕事を進めていくのか、商品知識、業界知識、その他専門知識をどう身に着けられるのか、などという点を詳しく伝えることがポイントです。

仕事内容に合わせて研修制度・教育体系などのバックアップ体制も伝えていきたいポイントです。

3,カネ(労働時間、福利厚生など)

労働時間や、残業、休みの多さ、休みやすさなどの働きやすさや福利厚生のことを指しています。

候補者は何かを改善したいと思って転職活動に臨んでいます。もし、期待する条件面を改善できると思った場合、報酬面が前職とさほど変わらなくてもコスパがいいと感じます。そのため、平均労働時間、年間休日日数、育休実数、有給取得日数など、働きやすさを数字で表し伝えることが大切です。

一方通行の情報発信はNG

以上のターゲット人材の3つの不安要素を押さえ、知りたい情報を伝えていく必要があります。

情報を伝えるときに企業が留意したい点として、一方通行の情報発信にならないようにすることです。
候補者が何を知りたいのかを企業がしっかりとインプットして、アウトプットしていかなければなりません。

図のように、候補者の知りたい情報と企業が伝えている情報が重なっている面積が大きくなるほど、相互理解が深まり候補者の志望度を高めることに繋がります。

ここで注意したいことは、情報のバリエーションを増やしても内容が表層的であれば動機形成には繋がらないということです。情報発信をしたあとは、発信して終わりではなく、継続して会社の魅力付けをしていくことが重要です。

まとめ

企業は候補者を選ぶ立場でもありますが、候補者から選ばれる企業でなければ求める人材を獲得することは到底難しい時代となりました。

今までは人材紹介サービスや求人募集媒体などに登録して、候補者からの応募を待つ採用スタイルが多かったのですが、それだけでは良い人材を獲得することが難しくなっています。
そのため、企業自ら候補者にアプローチをするダイレクトリクルーティングと言われる採用手法が多くの企業で取り入れられるようになりました。

さまざまな採用手法がありますが、まずは候補者を理解することから母集団形成に繋げていくことが大切です。