目次
はじめに
みんなー!はじめましてー!「じんじ採用ってたのしいね!」の時間だよ!
この番組は「じんじ」って呼ばれている人の採用まわりのシゴトについて、みんなの勉強になりそうな情報をたくさんお届けしちゃいます!
今回はホンモノのじんじの人に、世の中の素朴なギモンを聞いてみたよ!
じんじって“楽しそうなシゴト”って印象があるけど実際はどうなのかな~?
採用ってどうやればうまくいくのかな~?
それじゃあ早速いってみよー!
みんなでめざせ!じんじ採用マスター!
今回インタビューをした じんじのおにいさん
鎌野亨也(かまのきょうや)さん【仮名】 29歳
大手人材紹介会社に新卒入社、その後大手IT企業で人事、ベンチャー企業で採用責任者など、一貫して人材関連ビジネスに従事。
ダイレクト・リクルーティングをはじめとする“攻めの採用”を最前線で経験。
現在は主にアドバイザーという立場から、パートナー会社へ採用面のお手伝いをしている。
※本記事は全国の人事担当者、その他採用面に関わる方を対象としたエンターテインメント企画です
※「NHRK」とは「Nippon’s Human Resource Knowledge」の頭文字を取ったものです
質問1.営業をやっているとついつい「じんじってラクそう!」と思ってしまいがちだけど、実際はどうなの~?
いや、マジでそんなことはない!(笑)
通常の営業をやっている時よりも、人事をやっている時の方が関わってくるステークホルダーの数が圧倒的に多いのよっ!
事業部ごとに人事担当者が設けられている会社ならまだしも、全事業部横断型の人事をやっている場合はひとりで全部の事業部にコンセンサスを取らないといけないし。
しかもコンセンサスを取るのは事業部長だけじゃないのよ(笑)。マネージャークラス、リーダークラスの人達にも「こういう風に採用進めていきますね」というアクションを全部共有しないといけない。事業部の数が10個あって、事業部長とマネージャーとリーダーの3人が各事業部ごとにいたとしたら、それだけで30人でしょ?!(笑)
30人全員が素直に「承知しました」なんて言ってくれる訳もなくてさ、意見をもらったら各人と別途打ち合わせを組んで説明しないといけない。。(笑)
内向きの現場事情はそんな感じかな~。
一方で外向きの現場事情の話をすると、例えば候補者をスカウトするためのダイレクト・リクルーティングサービスの窓口担当者と話をするとか、自社でエージェントを外注していないけど自分自身がエージェントみたいな立場になって対応しないといけない。
そこに加えて“候補者の対応”が発生するでしょ?(笑)
だから、主語が3方向あるんだよね。社内、社外、候補者。
結果が出なければ社内から後ろ指刺されるし、社外からは見放される。。みたいな。
結構辛いポジション(笑)
だから、『「じんじってラクそう!」だけど実際どう?』っていう質問に対しては、
決してそんなことはない!って回答になるかな。
一言で表すなら「採用に関しての総合演出家」て感じ!。
目上の人とかレイヤーとかお構いなしに「何月何日の何時何分までにこの件についての返信ください!」ってタスク切るくらいじゃないと難しいかなぁ。
「あなたの部署に関わることなんだから、あなたがおざなりにしてしまってどうする?」って、時には言わないといけないしね。
気付いたら憎まれ役になっていることがある。。(笑)
「人が好きだから」とか「自分を採用してくれた人事に憧れて」とか、そういう動機で人事職は選ばない方が良いと思うよー。
質問2.中途の人じゃなくて、事業への理解があるプロパーを育ててじんじにした方が良いの~?
結論、一定の知見がある中途の人を人事として迎え入れることは全然アリだと思う。ただ、採用担当として思いっきりフロントに出ていく人材は「その部署のエース級社員」にすべきかな。
プロパー人事のいいところって、会社のカルチャーとか精神とか諸々を新卒のまっさらな状態から吸収しているところにあると思うんだよね。だから会社の魅力を候補者に伝えやすいし、結果的にアトラクトしやすい。
知見がある中途はさっき言ったように、総合演出家のようなポジションとして裏方で動いた方が良い気がするなぁ。
どちらにせよ“営業力のない人間は人事をやるべきではない”って思うよ。
営業力がある人って、物事を立体的に考えて、常に選択と集中を繰り返しながら、目的に即した行動ができる人だから。
リソースだけ取られるばかりでお金にならない作業をやっている人は営業力があるとは言えない。今やるべきことを常に実行している。
人事に必要な素質も同じかな。
質問3.実際に現場でリクルーティングをしていて、“やばい候補者”に出会うこともあるの~?
回答としては「量から質に転換していく期間に出現する可能性はある」って感じかなぁ~。
採用のフォーメーションをある程度考えてから動くのが前提なんだけど、試験的に新しい媒体(ダイレクト・リクルーティングサービス)を導入した時とかって最初の週は(媒体にもよるが)1日200~300通くらいのスカウトメールを送信して、返って来たものから対応するっていうオペレーションをやる場合が多かったのね。
初動は、1日スカウトサイトにかじりついて、量を最短で回して質に転化させるため、鬼になってやってました。
その中には、レジュメに目を通しただけでは採用要件にマッチしていないけど「ワンチャンあるかも?!」と思う候補者もいるのね(笑)
でね、、、ワンチャンってまじでワンチャンなのよ(笑)
「ワンチャンあるかも?!」と思った候補者の中から要件にマッチする人が出てくる確率としては、“川の中で砂金を見つけ出す”くらい低いかな。
だから、数を打つことも最初は大事かもしれないけど、しばらくすると「ある程度のラインを引いて行かないと合理的じゃないな」って感じてくる。
リソースは限られてるからね。
1ヶ月で40面接しないといけない時とかあったなぁ。。(笑)
多い時だと1日3~4面接してたもん。(笑)大変だったなぁ。
あ!候補者の人達にも1つ言っておきたい事がある!
スカウトのメールが来ただけなのに、「オファーが来た!」って勘違いしちゃだめ!(笑)
「内定出します!」って意味合いではなくて、「面談チケットをゲットした」だけだからね!たまに本気で勘違いしている人いるから気をつけてね!
今回はここまで!次回につづくよ!
あっという間に時間が過ぎちゃったけど、じんじのおにいさんのすごくタメになるお話しが聞けてみんなも勉強できたんじゃないかな~?
さて、次回もインタビューはつづくよ!次回はこんなことを聞いてみたよ!
- ダイレクト・リクルーティングが登場してから、候補者って天狗になってない~?
- どうして採用に失敗する企業と成功する企業で別れてしまうの~?
- エンジニアの採用ってどうすれば成功しやすいのかな?
お楽しみに~!!
さいごに~本企画について~
今回は採用の現場で仕事をしてきた人事の方にインタビューをしてみました!
でも、他のインタビュー企画とは一味違います!
人事という仕事を良く知らない人達が持つ「人事への印象」をそのままぶつけて、実際はどうなのかを確認してみました!
本企画は、現場の生の声を届けます。
企業にとって最も重要なポジションと言っても過言ではない人事、そして人事の中でも最も重要な業務と言っても過言ではない採用の業務。
でも、実際にどのような形で採用業務を行えば良いのか、正解も分からない中でやり続けている採用担当者も多いはず!
そんな担当者に向けて、本企画から赤裸々で包み隠さない現場の声をまとめたインタビュー記事を届けることで少しでも力になりたいと考えました。
そして、アーリーフェーズからミドルに移り変わり、繁忙を極めた採用業務から解放された経営者や管理の方にも懐かしさを感じていただけたら幸いです。
次回以降も、理想と現実のコントラストを是非お楽しみください!
新卒で東証一部のインターネット広告会社に入社。WEBブランディング広告施策や、メディア広告枠のバイイングに3年間従事。その後は人事コンサルティングをメインとしたスタートアップにジョイン。採用ブランディングを主とした多種多様の業界の採用戦略に携わる。2021年にライターとしてウィーバー株式会社にジョイン。自身の人事コンサルティングの経験を活かしたHRコンテンツ制作に従事している。